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一言メッセージ :ワインショップいいぬまのブログだぎゃあ


by yukio0810ssr
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人と葡萄の樹

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【ワインも農産物だぎゃあ】
岐阜県各務原市 ワインショップいいぬま


よく人から「千円のワインと一万円のワインってどこが違うの」と聞かれます。違う理由は様々ありますがまずはその理由のひとつをお話します。葡萄の樹の一生は人間に似たところがあります。どちらも寿命は同じ位、若くして病気にかかり枯れてしまう樹もあれば、長生きして百年も生きる葡萄の樹もあります。健康に育つ樹は新しく畑に植えられてから5~6年で実をつけ、その後、樹齢30年位までは元気一杯で量的にも多く葡萄の実を収穫させてくれます。40年、50年となると勢いは無くなりますが熟練の域に入り、収穫量こそ減りますが、一粒一粒に含まれる養分が充実した実をつけます。もちろんワインに仕込んでも味に深みがあり、若い樹からの葡萄で仕込んだワインとは品質の差がでます。一般的にヨーロッパでは葡萄の樹も50年を過ぎた頃には採算が合わなくなり、引き抜かれて若い苗木が植えられますが、経済的に余裕のある栽培家は、敢えて樹齢が高くても健康な樹があれば残しておいて、収穫した葡萄は他とは別にしてワインに仕込みます。そうしたワインのラベルには Vieille Vigne(ヴィエイユ・ヴィーニュ 直訳すると古い葡萄の樹)と表示され価格も少し高くなります。ただし、法律上の表示義務ではありません。


人間も葡萄の樹の時間をかけて成熟していくもの。先を急ぎすぎず、焦らずじっくり歩いていきたいです。


【ワインも農産物だぎゃあ】
岐阜県各務原市 ワインショップいいぬま
by yukio0810ssr | 2009-09-22 11:24 | ワインを想ふ